やさしさを強みにするコーチのための “3つの余白” と “3つの境界”
その涙に、どこまで触れていいの?
セッション中に、相手が泣き出しました。
感情が揺れているのが伝わってきます。
「そっとしておいた方がいい.......?」
「もう少し踏み込んで訊いてみる......?」
「この話題に触れるとまずい......?」
そう思ったあなたは、とても誠実なコーチです。
相手の心を大切にしたいからこそ、“寄り添う力” の境界がわからなくなるんです。

感情に寄り添うには、【3つの“余白”】が鍵
まずは、セッションの中で感情が動いたときに大切なのが
「安心の余白」をつくることです。
🧘♀️①評価しない余白
泣いても、怒っても、混乱してもOK。
感情は「感じていいものだよ」という空気を出すことが大切。
✔️「その気持ち、大切にしたいです」
✔️「そのままでいても大丈夫ですよ」
🕰️②急がせない余白
気持ちがあふれている時に、すぐ “次の問い” へ進めると、
相手の中の大切な部分を置いていってしまうことがあります。
✔️「少し、このままの時間を味わってみましょうか」
✔️「ゆっくりで大丈夫です」
🤲③言葉を持つ余白
「大丈夫?」と何度も確認するより、
“在り方” で寄り添うほうが、実は心は受け取ってくれます。
✔️表情・沈黙・頷きが安心をつくる
✔️共感より “存在感”

八ヶ岳小淵沢の大滝神社
感情の奥にある「言葉」を、どこまで掘り下げる?
次に悩みがちなのが、
「このまま深掘りしてもいいのかな?」という迷い。
✔️相手が言ったことをもっと掘っていいのか
✔️感情の背景を聞き出していいのか
✔️相手の痛みに触れてしまわないか
そんな時に使える【“さじ加減”の3つの境界】
🔍①相手の “テンポ” を感じる
反応がゆっくりなら、問いもゆっくり。
逆に自分から深く話しているなら、そこに付き添っていきます。
▶️相手のペースに「呼吸を合わせる」ことで、自然に寄り添える。(ペーシングをします)
🗣️②相手の “表情” に鍵がある
✅「ここまでは話せる」= 口に出してくれている領域
✅「ためらい・迷い」が見えたら、一度問いを手放す勇気を持ちましょう
▶️「無理に深掘らない」が、本当の信頼を生むこともあります。
💬③必ず “確認” をする
▶️「少し、このことについてもう少し聴いてもいいですか?」
▶️「話したくなければ、無理しなくて大丈夫ですからね」
この一言があるだけで、相手は
「コントロールされていない」と感じることができます。ラポール(一瞬の信頼関係)が築きやすい。
まとめ:感情も言葉も、寄り添いには順番と余白
✅感情に寄り添うための【3つの余白】
- 評価しない余白
- 急がせない余白
- 言葉を待つ余白
✅言葉を深掘るための【3つの境界】
- 相手のテンポに合わせる
- 相手の表現の手前で止まる勇気
- “聴いていいか” を確認する問いを持つ
感情にも言葉にも、扉のような境目があります。
「それを開いてもいいか?」を、
そっと心で訊けるようになることが、
本当に届くコーチングの第一歩です。
“踏み込む” のではなく、“そばにいる” という選択が、信頼をつくる
あなただけのための特別な時間。
コーチだからこそ、自分地図を広げることを常にする必要があります。
自分のセッションの見直しも、コーチとしての在り方を整える。
ビバサンバセッションはそのためにあります。
先に進むエネルギーを蓄えましょう。
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